土曜日, 1月 06, 2007

「葉桜の季節に君を想うということ」

今年は読んだ本について感想を書いていこうと思います。
第1弾は本日読み終わった歌野晶午さんの
「葉桜の季節に君を想うということ」です。

この本はミステリ界では非常に有名な本で
確か賞も取っていたと記憶しています。
何で今まで読まなかったのか?って言われると
別の本を読んでいたからっていう単純な回答になってしまいます。
私は本を好きになったのが非常に遅かったため
好きになった作家の本を過去に戻って読むと
読んだ事がない本ばかりなので、別の作家の本に進むには
非常に時間がかかります。
その作家の最新作が出たところで
古い本を読みきっていないと古い本を読む傾向にあります。
また、10冊も読むと違う風を入れたいという思いもあり
別の作家に言ってしまうので最新作に進むには
ちょっとしたきっかけや、何か分からないけどその本に魅力を感じる必要があるのです。

歌野晶午さんの本はこの本が始めてではありません。
既にいくつかの本を読んだ事があります。
とても面白いという印象があった訳ではなかった事もあり
なかなか手が伸びなかったのは事実です。
そしたら1/2にブックオフに行った時に
この本が目に飛び込んできました。タイトルが良いのでしょうね。
そんな事でこの本を読むきっかけができ実際に読んでみました。

歌野晶午さんの本では一番面白かったと想います。
読む前の情報としてはとにかく騙されるという事でした。
私も結構な数の推理小説を読んでいますし、
いろいろなトリックにも出会ってきていますので
騙されないように読むよう心がけてみました。

怪しくない登場人物全てを怪しいと思い
それを怪しいとした場合にどのようにパズルを組み立てるかという感じです。
実際、推理小説とはパズルを組み立てていく過程を読んでいるようなものです。
作者が小出しにするパーツ、時には大胆に表現されているパーツを
読み進めていく内に組みあがっていき最後に物語が完成します。

この小説は過去と現在が交互に組み合わされて構成されているので
作者が提供するパーツを組み合わせるには
頭の中で簡単な整理が必要だったのですが、
それでもたいした話ではありません。
予想したパーツが組みあがっていく過程も部分で相当あっていたと思います。
それでも最後は騙されていました。
結局、自分自身が考える範囲というのは常識が邪魔をして
ものをある一定の角度からしか捕らえられていないという事を
教えられた気がします。

読んだ事がない人がいれば是非読んで見て欲しい作品です

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