木曜日, 4月 03, 2008

ユーザーインターフェースの基本

突然ですが今回は上流設計で行われるユーザーインターフェース設計
における基本的な考え方を一つ書いてみます。
非常に重要な考え方ですので、意識していなかった人がいれば
意識をして欲しいですし、無意識で行っていたのであれば
今一度概念として理解をして今までの事を確かめてもらえればと思います。

「fool proof」
・「馬鹿な事をしても大丈夫」

「affordance」
・「提供する」

直訳するとこんな感じでしょうか?


最初の「fool proof」は以下のような考え方です。
ユーザーとはミスをするものです。
それで製品、システムを壊してしまっては
ミスをした人が悪いとは言えません。
ミスをしたって大丈夫な仕掛けが必要です。
理解としてはこんなところですね。

これを前提に物事を考えると
良いユーザーインターフェースとは
ミスをしないユーザーインターフェースという事になります。

良いと思うインターフェースは
・オートマミッションでパーキングからギアチェンジする時はボタンを押下しなければならない
→子供が間違って当たってしまってもギアが変わる心配はない

・ドアを閉めないと開始できない電子レンジ
→間違って加熱しようがない

ダメなインターフェースは
・突然電源を切ると、壊れる可能性のあるパソコン
※辞めたくなったら電源を切るというのが人間の心理です。正常に終了させなかったから故障している可能性がある
→電源を切ったら、自動的に正常終了させる手順が動いてくれれば良い

・購入したい切符を選択する前に金額を入れられる券売機
※金額購入後に、間違った金額を押してしまうと、お金が過不足なければ購入できてしまう
→お金が入れられなければこんな事は発生しない。

などが個人的には該当します。


次に「affordance」は以下のような考え方です。
ボタンがあれば押してみるし、取っ手があれば引いてみる。
つまり人間の心理としてそうしたくなるユーザーインターフェースを
選択するという意味です。
これは、様々な分野のユーザーインターフェースを研究し
同じような方法を選択する事で
いろいろな機会に自然と教育が行われているのではないでしょうか?

例えば、ノブ付きのドアがあり押しても引いてもドアが開きません。
これが引き戸だった場合、どう思うでしょう。
何でこんなノブを付けたんだって思いますね。
お笑い番組のコントでありそうな話です。
何でこれはコントになるかと言えば、
多くの人はドアを見ると、押すか引くかしてドアを開けると想像するからですね。
つまり、このようなドアの場合「押す」又は「引く」というのが自然な行動です。
このようなインターフェースを選択すれば間違いが少ないという事になります。

「住所を入力して下さい」とだけ画面に書かれていて
入力できる箇所が沢山あったら、入力する人はどう思うでしょうか?
「何処に何を入力すれば良いの?」って事になります。

一つ一つの入力箇所の左、上などに
「都道府県」「市区町村」と書いて上げれば
それだけで間違いは大幅に減ります。
これが「affordance」という考え方を考慮した
ユーザーインターフェースです。

エレベーターなどが良いインターフェースの見本ではないでしょうか?

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