土曜日, 8月 04, 2007

「龍臥亭幻想」

この本は結論から言えば、まあまあといった感じです。
舞台設定は前作の龍臥亭事件を読んでおいた方が分かる場面も多々あります。
そのため、龍臥亭事件を読んでからの方が良いです。
舞台設定は決して軽くはありません。むしろ重めです。
暗い雰囲気に若い女性キャラクターを登場させて
場面を明るくして描いてあります。
内容としては面白いですが、島田荘司さんの本の中で特別お勧めというわけではありません。
それでも、島田荘司さんの本をある一定の量を読み、
それでいて島田荘司ファンなのであればたまらないシーンもあります。

それは何と言っても御手洗潔と吉敷竹史の共演です。
共演と言っても同時に登場するわけではないので
共演と言ってよいのか分りませんが
それでも、一つの本の中に二人が登場した事、
石岡さんという、御手洗潔の助手みないな人に
吉敷竹史があった事は本の中で描かれています。
実はそれだけでもファンには面白かったりするのではないかと思います。

トリックは決して簡単なものではなく(私にはですが...)
その辺りにも島田荘司さんの本だなと思わせるところもありました。
島田さんの本をある程度読んでから読むのがお勧めです。
少なくとも、御手洗潔シリーズ、吉敷竹史シリーズをそれぞれ3冊は
読んでからが良いのではないでしょうか?

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